スポーツ中や日常のちょっとした動作で起こる足首の捻挫。多くの人が「たいしたことない」と自己判断しがちですが、実はその“油断”が後の大きなトラブルにつながることもあります。今回は、平田接骨院で実際にあった足関節捻挫の事例をもとに、施術の経過や一般の方に知っていただきたい注意点についてわかりやすくご紹介します。
誰にでも起こる「足首の捻挫」こそ、正しい理解と対応を
今回取り上げるのは「足関節部捻挫」、いわゆる足首をひねった(くじいた)ケガについてのお話です。
この症状は、学生の部活動中のケガはもちろん、仕事や家事の最中、買い物帰りの歩道、ちょっとした段差など、年齢や体力に関係なく誰にでも起こりうる非常に一般的なケガです。
「くじいただけ」「ちょっとひねっただけ」と軽く見られがちな足首のトラブルですが、実はこの“捻挫”という言葉の裏には、靭帯損傷・関節の不安定性・骨折との見極めといった慎重な判断が必要なケースも少なくありません。
「捻挫=軽症」とは限らない|放置は危険
足首の捻挫は、その程度によって大きく3段階に分けられます。
- 軽度捻挫:靭帯が軽く伸びた状態。腫れや痛みは軽度。
- 中等度捻挫:靭帯の一部が断裂しており、歩行に支障が出る。
- 重度捻挫:靭帯が完全に切れてしまっている、または骨折・脱臼を伴うことも。
このように、見た目や本人の感覚では判断しづらいケースが多いのが特徴です。
実際に今回のケースでも、当初は「軽い捻挫かな?」と思われていたものの、状態を詳しくチェックすると骨折の可能性を含めた対応が必要と判断しました。骨折や脱臼の疑いがある場合には、速やかに整形外科での診断を受けてもらうようご案内した上で、回復に向けたサポートを行いました。
平田接骨院での対応|電気施術+固定+生活指導で段階的に回復をサポート
今回の患者様には、以下のような施術・対応を行いました。
- 手技療法:周囲の筋緊張を緩和し、関節の動きを確認・調整。
- エレサス・アキュスコープ:微弱電流による炎症抑制と痛みの緩和。
- テーピング固定:損傷部位への過度な負担を防ぎつつ動きをサポート。
- 段階的なリハビリ指導:急性期と回復期に応じた運動アドバイスを実施。
当初は歩行に不安があった患者さんも、施術後には松葉杖を使わず歩けるようになり、数日後にはジョギングが可能になるほどの回復が見込まれました。
重要なのは、「痛みがひいた=治った」ではないということ。炎症が落ち着いても、関節の安定性や筋肉のバランスを整えるリハビリまで含めて回復と考えるべきなのです。
「早期処置が予後を左右する」本当の意味
今回の事例で特に強調したいのは、早期の処置が予後(その後の回復)を大きく左右するという事実です。
足首の捻挫は、痛みがあっても数日でおさまることが多く、無理をしてしまう人が少なくありません。しかし、それが原因で
- 関節のゆるみが残る
- クセになって繰り返す捻挫
- 慢性的な足首の痛みや違和感
- 全身のバランスの崩れ(膝痛・腰痛へ波及)
といった二次的なトラブルを引き起こすリスクがあるのです。
だからこそ、たとえその場で腫れや強い痛みがなくても、一度は専門家に診てもらうことを強くおすすめします。
「いつものケガ」ではなく「将来の体を守るケア」へ
院長は今回の経験を通じて、こう語っています。
「足関節部の捻挫の中には、骨折や脱臼が同時に発生していることもあります。
医科への受診が必要な場合にはそちらをご案内しつつ、接骨院ではその後のサポートまでしっかり行います。」
これはまさに、医療機関と地域接骨院の連携による安心の体制を象徴する考え方です。
平田接骨院では、必要に応じて整形外科との連携や紹介も行いながら、「一人ひとりの回復を長期的に支える」ことを大切にしています。
まとめ|足首をひねったら、まずは専門家へ
「誰もが一度は経験ありませんか?」という言葉の通り、足首の捻挫は誰にとっても身近なケガです。ですが、それだけに“軽く見てしまう”危険性も潜んでいます。
- 捻った直後に痛みが引いたからといって、完全に治ったとは限りません。
- 骨折や靭帯損傷が隠れているケースもあります。
- 早期に適切な処置を行えば、回復も早く後遺症も防げます。
スポーツをしている学生さん、日常動作に負担がかかりやすい立ち仕事の方、足元が不安定になりがちな高齢の方――すべての世代にとって、足首のケアは「動ける生活」を守る第一歩です。
「たかが捻挫」とは思わず、何か気になることがあれば、どうぞお気軽に平田接骨院までご相談ください。
記事の監修者


平田接骨院 院長 平田健一郎(柔道整復師)
当院は、東広島に根ざした地域密着型の接骨院として、一人ひとりの「困った」に真摯に向き合っています。柔道整復師の国家資格に加え、インソールや運動指導に関する専門資格も取得し、的確な判断と施術を心がけています。最新機器を活用し、早期改善と根本ケアを両立。患者さまの生活の質を高めることを大切にしています。
保有資格・所属
- 国家資格 柔道整復師(厚生労働大臣認定)
- 公益社団法人 日本柔道整復師会 会員
- NASYU インソール ベーシックマイスター(2016年10月取得)
- NISAC SAQ(スピード・アジリティ・クイックネス)レベル1 認定インストラクター(2003年3月取得)
